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ひとはいつでも多少過ちをおかすのだ

ここんとこ「新訳・星の王子さま」のほうの結果のアップが早いので、すっかりこのブログったら「星王子☆ブログ」のようになってますが・・・「異邦人」のほうも読み進めていきます。

海に出かけたムルソーが泳いでいると、偶然そこでかつての同僚マリイと出合います・・・

Je l'ai aidée à monter sur une bouée et, dans ce mouvement, j'ai effleuré ses seins.

彼女がブイに登るのを手伝うと、その拍子に胸に触った。

ここでdans ce mouvementその拍子にと訳されているのは、なるほどと思いました。ここで触ったとなっている動詞のeffleurerは、toucherよりは軽く触れるかすめるといったニュアンスですね。

それに対してマリイは・・・

Elle s'est retournée vers moi. Elle avait les cheveux dans les yeux et elle riait.

彼女は私の方を向いた。眼のうえに髪の毛がかぶさり、彼女は笑った。

嫌がってませんね☆

Elle riait toujours.

彼女はひっきりなしに笑った。

ここで、ひっきりなしにと訳されている副詞のtoujours、この場合は仏和の訳でいうと常に絶えずに相当するようです。このtoujoursは前にcommeが付くと、いつものようにdepuisが付くと、ずっと前からpourが付くと、いつまでもという意味に変化します。もっと曖昧にしたい場合はpresqueを付けると、ほとんどいつもになります。覚えておくと便利な表現ですね。

Je lui ai demandé si elle voulait venir au cinéma, le soir.

夜。映画に行かないか、と私は尋ねた。

このフレーズはもし、よかったらといった控えめな誘い方の表現ですね。あと、細かいようなのですが名詞のsoirは一般的な訳としては夕方です。具体的な時間でいうと夕方の四時過ぎから真夜中の0時までとなっています。それ以降の時刻はnuitですね。これは、まぁ微妙な点なのですが。

Elle a encore ri et m'a dit qu'elle avait envie de voir un film avec Fernandel.

彼女はまた笑って、フェルナンデルの出る映画が見たいといった。

こんな笑い上戸なマリイも、海から上がったあとにムルソーの黒いネクタイ姿に驚いて尋ねます。それに対してムルソーはこう答えます・・・

Je lui ai dit que maman était morte.Comme elle voulait savoir depuis quand, j'ai répondu : Depuis hier.

私はママンが死んだといった。いつ、と彼女がきいたので、「昨日」と答えた。

Elle a eu un petit recul, mais n'a fait aucune remarque.

彼女は驚いてちょっと身を引いたが、何もいわなかった。

ここで、驚いてちょっと身を引いたと訳されているのはavoir un petit reculの部分になります。名詞のrecul後退と仏和に載っていました。これは後ずさりしたといった感じでしょうか。

ムルソーはその様子をみて、ちょっと考えた後、こう思います・・・

De toute façon, on est toujours un peu fautif.

いずれにしても、ひとはいつでも多少過ちをおかすのだ。

過ちをおかす
と訳さている形容詞のfautif罪があるという意味もあるので、ここの違った感じの訳としては、どちらにしても、誰もが常に少しは罪深いというふうにもできますね。(固いか・・・)

それにしても、ムルソーにはこのDe toute façonというフレーズが似合いますね。このフレーズは他の訳としては、ともかくどのみち、などがあります。このフランス語の曖昧さを示す表現は確かに日常会話のうえでは覚えておくと便利なものが多いです。この物語のなかにはムルソーのセリフやモノローグとして頻繁に登場します。

この小説を読んでいると、なにか現代的な若者っぽい空気を感じたりもしますね。とてもこれが昭和の初期に書かれたものとは思えません。日本語で読んでも古い感じがしないのがすごいですね。当時、日本でこれを読んだひとにとっては、なんともいえない衝撃的な小説だったかもしれません。
ムルソー、気分屋さんで、諦めが早いのです。そのわりには案外、行動力がありますね。なにか、このつかみどころのないところにマリイは惹かれたのでしょうか。
ま、いまのところはそれも謎にしておきましょう♪

2005年12月02日 | 「異邦人」を読む | こめんと 6件 | とらば 0件 | とっぷ

コメント

nuit

この使われ方はなるほど!と思いました。
日本語では真夜中と言うと何となく12時のようで、深夜というと「深夜0時過ぎ」のように、12時過ぎの感覚がありますね。
今回も勉強になりました!(*'ー'*)ふふっ♪
そして、ともかく、どのみち。
この単語の(フレーズの)、持っている不思議なニュアンス。
何でも良いからひっくるめてと言う具合に、いい加減でもあるし大胆な感じもするのは私だけかな?
ともかく!勉強になりました(笑)

2005年12月02日 / mine #gcWPADJgURL編集

今回もとっても勉強になります。さらっと、ニュアンスだけを受け止めて先に進んでしまいますが、こんなにも奥が深いなんて、素晴らしいです。翻訳に興味がわいてきました。

2005年12月02日 / Mii #uszzu23EURL【編集

mineさんへ

nuitは、実は以前、通信講座(東京日仏学院)の先生に指摘されて、それまでわたし、soirもnuitもごっちゃだったのです(笑)。それでも翻訳書をみる限りでは結構曖昧に訳されている場合が多いです。。。

De toute façonはめんどうな話を終わらせたいときなどに便利ですね。そうです、いい加減な感じにもなります★
フランス語のonも曖昧にしたいときにとても便利です。こういう不透明な表現は会話のとき特に使えると思います。

2005年12月02日 / しゃるろっと #-URL【編集

Miiさんへ

わたしもフランス語を読んでいるときはさらっと感覚的にさっさと読み終えてしまうのですが、こうして少しずつブログでやってみると、いろいろ気づいて面白いです。
自分でも勉強になります。

翻訳はフランス語の問題以前にもともとの知識とか、マメさが必要なようで・・・長期戦ですねー。ほんとに。楽しむことや感受性も大切な気がします。奥深いですね★

2005年12月03日 / しゃるろっと #-URL【編集

しゃるろっとさん、こんばんは。いつも早々のコメントありがとうございます。
 翻訳は通訳より難しいと、以前本で読んだことがありました。私には、手の届かない世界ですが、こうしてここに来させて頂くと、気分を味わえます。とても楽しい気持ちになることが出来ます。(^^)

2005年12月03日 / Mii #uszzu23EURL編集

まあ!

楽しい気分になるだなんて、ありがとうございます。
Miiさんもフランス語の習作(ドラマや小説みたいなの)をブログで披露してましたよね。わたしもまだまだ手が届きません(笑)。

翻訳と通訳、全然違いますねー。両方されてる方もいるけど、すごいですね。好きな分野でコツコツ頑張るしかないですねー。きっと☆

2005年12月03日 / しゃるろっと #-URL【編集

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