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息がとまるほど笑った

さて、「異邦人」を読みます。やっと3章にはいりました。のんびり企画なので、自分の近況みたいなのもたまに入ってしまいますが、まぁ、お手柔らかにお願いします。
「星の王子さま」の企画も終わったので、時間もあることだし、このカテゴリーは以前よりこまめに更新しようと思っております。

今日はムルソーが職場の昼休みに、同僚のエマニュエルと外出した場面です。

Le bureau donne sur la mer et nous avons perdu un moment à regarder les cargos dans le port brûlant de soleil.

事務所は海に面しており、われわれは、太陽に燃え上がる港のなかの貨物船を眺めて一瞬ぼんやりした。

ここで、ぼんやりしたと訳されているのはavoir perduの部分ですが、この動詞perdre失う無くすという意味が一般的なのですが、その範囲が広く命を落とす、から道に迷う勝負事に負ける習慣をなくす、などいろいろな状況で使われるのですが、この場合は意識を失うという意味で使われています。軽くボンヤリする場合もこのperdreで表現できます。

それから太陽に燃え上がると訳されている部分、brûlant de soleilですが、これは太陽で焼けつくようなと少しソフトに訳することもできますね。soleil brûlantで、灼熱の太陽と仏和に載っていました。

そこへ一台のトラックがけたたましくやってきます・・・

Emmanuel m'a demandé《si on y allait》et je me suis mis à courir.

エマニュエルが「やるかな?」ときいた。私は走り出した。

このエマニュエルという名前、男性の場合は綴りがEmmanuel、女性の場合はEmanuelleとなります。
フランス人の名前としては、このエマニュエルの他にミッシェルなども男性・女性ともに多い名前です。そういえば、ルーアンのステイ先のマダムもミッシェルだったな、などと思いつつフランス人の名前についてサイトで少し調べてみました。
フランス人の名前は1993年までは法律でキリスト教の聖人の名前しかつけることができないくて、カレンダーに記されている聖人の名前から選ぶので、男女あわせても365種類しか、今までなかったということは知っていたのですが、今回はじめて知ったのは、フランス人は名前(ファースト・ネーム)を3,4種類持っているということ!

参考はまず、コチラ

「たいていフランス人の方々は3~4つの名前を持っているようです。後ろにはたいていおじいさん・おばあさんや先祖の名前が付けられます」

そして、コチラも

「日常生活では日本人と同じように苗字と名前の二つしか使わないのですが、戸籍などの正式な氏名には複数の名前が記されています。だから、例えばフランス人に運転免許証などの身分証明書を見せてもらうと、そこには名前が三つ四つ書いてあります」

そこで、わたしは役所に提出したときのマダムのパスホートのコピーを持っていたので見てみると、確かにMichele の次にMarieという名前が書いてありました。ただ、このマダム、ミッシェルはドイツ生まれで、フランス人と結婚されてフランス国籍になったので、ちょっと違う話かもしれないのですが、確かにふたつファースト・ネームがありました。
このパスポートにはあと、身長と瞳の色の欄もありました。ちなみにミッシェルさんの瞳の色のところにはmarron(マロン)と書いてありました。

このフランス人の名前について、詳しく知りたい方はコチラも

カトリックでは、法王庁が聖人の祭日を定めています。
フランスのカレンダーを見ると、毎日が誰それの聖人の日だと書き込まれています。日本のカレンダーに「大安」とか「仏滅」とか書いてあるようなものです。
ファーストネームは聖人の名前からとることが多いので、フランス人たちは本当の誕生日があるほかに、自分と同じ名前の聖人の祭日にも「おめでとう!」と言われます。


なるほど、確かにホームステイしていたときにこの聖人の祭日の話は聞いたことがありました。自分の誕生日以外にも自分の名前の聖人の日にお祝いの言葉を言われるとか。

ただし同じ「おめでとう」でも、誕生日の方は「Bon Anniversaire ! (ボナニヴェルセール)」と言い、ファーストネームの祭日の方は「Bonne Fête !(ボンヌ・フェット)」と言います。

へぇー、脱線してしまいましたが、勉強になりました。トリビアっぽい知識かなぁ(笑)。

さてさて、走っているトラックの荷台にムルソーとエマニュエルは飛び乗ります・・・

Nous étions hors de souffle, le camion sautait sur les pavés inégaux du quai, au milieu de la poussière et du soleil.

われわれは息を切らしていた。トラックは塵と太陽とにつつまれ、波止場の不揃いな敷石の上ではね上がった。

ここで不揃いなと訳されている形容詞inégal(単数形で)を仏和で引くと、ちぐはぐな不規則な平坦でないでこぼこしたといった訳語が載っていました。どんな訳語を選ぶかはまさに翻訳者のセンスのみせどころですね。

Emmanuel riait à perdre haleine.

エマニュエルは息がとまるほど笑った。

ここのà perdre haleineで、またperdreが出てきましたね。これは慣用句で息が切れるほど、と仏和に載っていました。

ううむ、こうして原書を読んでいくと脇に逸れつつ、ちょっとした知識がついていきますね~。今日もひとつ賢くなったような気がしました。

2006年01月15日 | 「異邦人」を読む | こめんと 12件 | とらば 0件 | とっぷ

コメント

エムマニュエル

おもしろいですねー、複数の翻訳で比べて読めると。やっぱり、原書のL'Etrangerもいっしょに読んでおくべきですかね~?

中村さん訳のほうが、やはり、年寄りくさい感じはします。

「会社は海に臨んでいて、僕らは太陽に燃える港のなかの貨物船の群れをながめてしばらく時間を費やした。」

「ひまつぶしした」とは、訳していないですね。(笑)

「エムマニュエルは僕に《行くか》というので、僕は走りだした。」

「やるかな?」のほうがおもしろいですね。

「ふたりとも息をきらしていた。トラックは埃と太陽につつまれて、海岸の不揃いな敷石の上を跳ねて行く。エムマニュエルは息がとまるほど笑った。」

「波止場」のほうが、雰囲気はある?

エムマニュエルというカタカナ表記は、時代を感じさせます。フランス人の名前は、カタカナにすると、男性か女性かわからなくなってしまうのがあるので、男性と思わせるために、わざとこうしたのかもしれませんが。

あ、それから、カレンダーの話、日本のカレンダーに「大吉」はないですよね? それおみくじです。カレンダーは、「大安」ですよね?(笑)

2006年01月15日 / oomot #aIcUnOeoURL【編集

はははー☆

ほんとだ! 自分でも読んでいて「大吉!?」とは思ってた。リンク先のをそのままコピーして乗せちゃってました(笑)。訂正をくわえますね。

エムマニュエルとは!

窪田さんの「マリイ」や「レエモン」でも古くさーとちょっと思ってたのに、さらにスゴイ人がいましたね。

「時間を費やした」と中村さんの訳、なるほどー、そういう線もあったか。perdu un moment だから、中村さん訳のほうが自然かもしれない。窪田さんは意訳っぽいですね。その部分に関しては。「行くか」も。

トラックが「跳ねて行く」の部分も、こりゃー中村さんのほうが原文に忠実な訳ですね。
こうして読むと、窪田さん意訳っぽいなー、前から動詞の時制に無頓着、というか半過去を生かしていない訳だなとは思っていた部分もありました。それだけにスパスパした日本語になっていて、切れ味はいいのですが、なるほどー、面白いわ。

中村さん訳も、今度探しにいこうかな。図書館にカミュのどっかの全集あったような気がします。前に「追放と王国」の読み比べをしたことがあって、そのときに見てたかも。

やっぱ、翻訳の話は面白いなー♪

2006年01月15日 / しゃるろっと #-URL【編集

1993年まで、つまりつい最近まで法律でキリスト教の聖人の名前しかつけることができなかったとは驚きです。全く政教分離できていなかったわけですし、日本人の感覚では違和感を覚えます。イタリアでも聖人の名前が多いですが、ここまで拘泥していません。

2006年01月15日 / オルサ #-URL編集

Nom

フランス人の名前って、本当に複雑ですよね。いくつも名前があるのは、日本人のせいか?理解出来てません。説明は何度もしてもらうのですが。。。今だに感覚が分かってない私です。^^;

2006年01月15日 / Mii #uszzu23EURL【編集

誕生日が二つある

そのお話以前から気になってました~。
決まった名前の中から選べばよいっていうのは、ある意味楽ですよね、笑

今の日本は、これでもかー!っていう難しい名前をつけて、学校の先生が大変だな~って思います。そういう私も世界にひとつしかない名前なので、、、なかなか読んでもらえないです。自分の名前好きですけどね★

誕生日が二回っていうのは羨ましいなぁ。

2006年01月15日 / uwabami #-URL【編集

オルサさんへ

わたしも最初、知ったときには驚きました。フランスのカトリックって思議なことに保守的なんだなーと思ったりして。リベラルの国というイメージの一方で、こういうこともあるので面白いですよね。

でも最近の若者は、日曜日はお祈りに行かないし、宗教離れがちょっとした問題にもなっているみたいですね。

2006年01月16日 / しゃるろっと #-URL【編集

Miiさんへ

ほんと、フランス人の名前の話って不思議ですよね。同じような名前ばっかだし。

そのぶん名字は種類がいろいろあって、しかもふだん名前で呼び合っているから、なかなか相手の名字を覚えられなかったりして。
ホームステイしていたときも、ホストファミリーの名字、とっさに出てこなかったもん☆

2006年01月16日 / しゃるろっと #-URL【編集

uwabami さんへ

フランスも最近の子供たちは聖人以外の名前が付けられるようになったので、アメリカっぽい名前とか、いろいろ変わった名前が出てきているみたいです。

聖人の日は「おめでとう」と言われるだけで、特にパーティとかはしないみたいですよ。。。最初、わたしは生まれた日の聖人の名前をカレンダーどおりに付けられるのかと思ってたんですよねー、実は(笑)。

うわばみさんって、そんな珍しい名前なの!?
今度、こっそり教えてー!!! 知りたいわー☆

2006年01月16日 / しゃるろっと #-URL【編集

聖人の日

Quo Vadis とかフランスの手帳には、聖人の日(名前)がわかる Calendrier と Fêtes à Souhaiter のページがついていますよね。

uwabami さんの名前、とくべつなんですか? なんだろう? 漢字で“帽子”と書くとか?

2006年01月16日 / oomot #aIcUnOeoURL【編集

QUO VADIS

そうですよね。フランスで使ってた手帳見てみたら載ってたわ。「聖人占い」の本とかもあるみたいですよー。

それにしても、QUO VADIS、フランスではチープで種類もいっぱいあったわ。手帳やノート、レターセットやアルバムなどはフランスのもの好きですねー。銀座の伊東屋や青山のワタリウムのショップで同じのを買おうと思ったら高くてアホらしかったなぁ。種類もないし。日本の文房具ってデザインがイマイチなのが多いような。

うわばみさんの名前、なんでしょうねー☆

2006年01月17日 / しゃるろっと #-URL【編集

文具のデザイン

日本の文具は、学用品と事務用品(消耗品か?)という位置付けが強いのかもしれません。よいものをひとつ長く使う感覚がないのかも…。紙類はそんなに気にならないですが、ペンやハサミは、気に入った(手にあった)デザインのものがなかなかなくてこまります。

伊東屋やワタリウムのオンサンデーズは、高すぎかも?!(爆) 国産の量産品だったら、ほかの店で半値くらいのときだってある…。

私はおととしまで数年間は Letts の手帳を使っていたのですが、昨年は欧明社で買った Quo Vadis を使いました。今年はまだ買っていません。

2006年01月17日 / oomot #aIcUnOeoURL【編集

oomotさんへ

そういえば、よく買ってたノート、Claire fontaineのシリーズも、フランスでは普通に雑誌屋さんの店先で買えたりして、日本では高級文房具って感じで、値段も高かったのに、全然イメージ違うんですよ。

このノート、愛用してました。

http://www.quovadis.co.jp/products/view.php?brd=3&style2=90&p_material=%A5%C0%A5%D6%A5%EB%A5%EA%A5%F3%A5%B0%CA%FD%B4%E3

わたしは、なんでもないファイル類など、圧倒的にフランスのがいいです。日本の事務用ファイルはかわいくない。使いにくいし。
シャーペンも、フランスのそこらへんの文房具屋さんで買ったやつを、そればっか何年も使ってます。なんてことないシャーペンですけど(笑)

2006年01月18日 / しゃるろっと #-URL【編集

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