スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

--年--月--日 | スポンサー広告 | とっぷ

アルチュール・ランボー覚え書き



ランボーの詩をはじめて読んだのは20代の前半くらいだったかな。当時、自分の部屋の本棚にアポリネールやリルケの詩集と一緒に並んでいた。
特に思い入れがあったわけでもないのけど、最近、西アフリカにお住まいのMOIさんから、ランボーの詩についての問い合わせがあり、彼のブログの記事などを読んでみて、ランボーについてちょっと書いてみたいと思ってしまった。

Arthur Rimbaud, Texte Integral, Oeuvres Poetiques

問い合わせというのは、次のようなフレーズ:

もう秋か。 それにしても、何故に、永遠の太陽を惜しむのか、
俺達はきよらかな光の発見に心ざす身ではないのか、
季節の上に死滅する人々からは遠く離れて。


この詩のタイトルは? というものだったのですが、小林秀雄訳の「地獄の季節」のなかの一部でした。

参考までに原文も:

L'automne déja! Mais pourquoi regretter un éternel soleil,si nous sommes engagés à la découverte de la clarité divine, loin des gens qui meurent sur les saisons.

この「地獄の季節」(Une saison en enfer)というタイトルも翻訳者によっては原文に忠実に「地獄での一季節」とする人もいます。

アチュール・ランボーといえば、他にも堀口大学金子光晴などたくさんの翻訳で出ていて、その生涯は映画でもテレンス・スタンプ主演で「ランボー 地獄の季節」、レオナルド・ディカプリオ主演で「太陽と月に背いて」という作品になっています。
わたしが最初にランボーを知ったのは、あれはたぶんPARCOだったと記憶しているのだけれど、砂漠の大道芸人が出てくるCMで、コピーに「ランボー」って言葉が入っていたのかな。。。曖昧な記憶ですが。。。そのビジュアルが妙にカッコよかったのですね。(追記 : そのCMとはコメントをくださったオルサさんによって明らかになりました。サントリーのウイスキーのCMでした!)

ヌーヴェル・ヴァーグがお好きな方ならご存知でしょうが、ランボーの詩がラストシーンに使われている映画もありますね。わたしが以前3回くらい観たけどピンとこないと書いた(笑)・・・ゴダールの「気狂いピエロ」です。最後のほうでジャン=ポール・ベルモンドがダイナマイトを巻いて自殺するシーンのあとに使われています。 

それは「永遠」(L'eternité)という詩。これもいろいろな翻訳がありますが・・・

映画の字幕:

見つかった。 何が? 永遠が
海に融け込む太陽が。


堀口大学訳:

もう一度探し出したぞ。
何を? 永遠を。
それは、太陽と番った
海だ。


粟津則雄訳:

見つかったぞ!
何がだ? 永遠。
太陽にとろけた
  海。



原文:

Elle est retrouvée.
Quoi? - L'Eterniteé.
C'est la mer alleée
Avec le soleil.


        ★★★★★★★★★★★★★


ランボーの生涯をざっとまとめてみました。こちらも参考に

*1854年 : フランス北東部シャルルヴィルに生まれる。

*1870年(16才) : 家出。はじめて詩を書く。

*1871年(17才) : パリでヴェルレーヌに出会い、妻子を捨てたヴェルレーヌと共にブリュッセル、ロンドンなどを放浪する。

*1873年(19才) : ヴェルレーヌが発砲した1発がランボーの左手首に当り入院。逮捕されたヴェルレーヌと決別する。この後に「地獄の季節」を書く。

*1875年(21才) : この年に書いた詩を最後に、兵士、翻訳家、商人など職業を転々とし、ヨーロッパから紅海方面を放浪、南アラビアのアデンでアビシニア(現在のエチオピア)に駐在する。

*1886年(32才) : 武器商人となり成功を収める。

*1891年(37才) : 骨肉腫が悪化。マルセイユへ帰り右足を切断。癌が全身に転移し死去。


話は最初に戻りますが、20代前半のわたしのランボーの詩についての記憶があまりに薄いということは、たぶん当時はあまり惹かれるものがなかったと思われます。。。ところが今回、少しだけ原文に触れてみて感じたのは荒削りなパワーというものでしようか。なにか詩としての美しさや洗練というものよりも、ストレートな言葉の力を感じました。

個人的にはランボーという人物から「放浪」と「反撥」というキーワードが浮かびます。既成概念に対する反抗、そして美しいまでの破壊的なイメージも。
ランボーの詩はロックだという意見もみましたが、発表された当時は文壇からの評価もあまりよくなく、死後に評価が高まったようです。


Poesies Completes

フランス語で読むことができるようになってきたかな、と思えるようになってきた今日この頃、原文から直接感じることができるようになってきたかな・・・と思えるようになってきました。
ここんところ読んでいる学習教材にでてきたドーデの「風車小屋だより」にもグっときました。やっぱりフランス語っていいなと改めて思いました。

ランボーの詩は幸いなことに(?)最初に読んだ日本語訳の記憶があまりないので、原文をぜひ読んでみたいと思いました。

2006年02月11日 | 本の話 | こめんと 7件 | とらば 1件 | とっぷ

コメント

CM

しゃるろっとさんが最初にランボーを知ったというCMはサントリーのものでは?
http://www.suntory.co.jp/enjoy/cm/log/na003.html
インパクトのあるCMでしたよね。しかし、あのCMから抱いたランボーのイメージと、実際に彼の詩(日本語訳)を読んで感じたものとにかなり大きな隔たりがありました。

詩をほとんど読まない私ですが、ランボーの言葉が持つ”勢い”というか”怒り”のような言葉の発し方は、読んでいて面白いです。

2006年02月11日 / オルサ #-URL編集

あら

サントリーでしたねー。そうそう、これです! ありがとうございます。

印象的なCMでした。たぶんわたしが最初に読んだランボーの詩は堀口大学でしたが、今回調べたらいろいろな人が翻訳していて、それぞれ微妙にイメージが違うので面白かったです。

2006年02月11日 / しゃるろっと #-URL【編集

ランボーの記事をありがとうございます。私がフランス語を始めるきっかけとなったのが、この「永遠」が最後に流れる「気狂いピエロ」でした。68年ごろですね。84年にパリに留学したとき、当時の印象派美術館にFantin Latourの絵があり、アップされた絵がありました。そのランボーを身近に感じ、訳詩で読んだ、日が暮れない、フランスの「青き夏の宵」を再体験しました。
さっき、フランス人の友人が私の本箱にランボーの詩を見つけて、「おまえは、こういう大それた作家ばかり読む。もっとシンプルなものを読むべきだ」と揶揄されました。自分の趣味だ、ほっといてくれ。シャルロットさん、日本人ならではのランボーの楽しみ方もあると思います。これからも楽しみにしていますね。

2006年02月12日 / MOI #t1jaB9NsURL【編集

再体験

そうだったのですか。「気狂いピエロ」のラストシーンは名シーンですね。また観てみようかな(笑)。

フランスの空、最初にみたのはパリですが、空も雲もきれいだなと思いました。パリに留学していたときは、春ごろ午前中はどんよりした天気なのに夕方から晴れてくることが多く、日が長いのでよく川辺を散歩したものです。
本や映画で触れるのもいいけど、やはり本物ですよね! 自分の抱いていたイメージと違うことも多かったのですが、80年代のフランスは今みたいに近代的に開発される前だし、また違っていたのでしょうか。

小説や詩などは最初に触れたときのインパクトの強いものって、後々まで残りますね。わたしは勉強のためには時事関係や雑誌なども読むべきなのですが、ついつい名作ばかりに目がいってしまうほうですね。
ランボーは原文を読んだあとに、お気に入りの日本語訳の本をみつけたいですね。

2006年02月12日 / しゃるろっと #-URL【編集

「永遠」(L'eternité)という詩とても気に入りました。ついでにこの詩の全文をフランス語で教えていただけないでしょうか?

2006年07月14日 / 佐々木 眞 #fj3qlEQAURL編集

佐々木 眞さんへ♪

こちらで「永遠」(L'eternité)の原文が読めます。

http://www.azurs.net/arthur-rimbaud/index.php/L'%C3%A9ternit%C3%A9

あと、こちらではランボーの代表的な詩がいろいろ読めます。

http://membres.lycos.fr/arimbaud/

ご参考になりましたか。

2006年07月14日 / しゃるろっと #-URL編集

追記。

上のリンク先は、コピーして検索すると、直接その詩の原文に行きます。貼り付けがなんか変になってますね。。。

下のリンク先からも「永遠」の原文が読めます。

2006年07月14日 / しゃるろっと #-URL編集

コメントの投稿



管理者にだけ見せる

トラックバック


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

2008/01/05 | 機能性ドリンクをあげる |

私のD.H.ロレンス論

私のD.H.ロレンス論・サントリーローヤルCM ランボー編・太陽と月に背いて・アルチュール・ランボー BooksDatabase231・(ウォンビン)「チョン・ジニョン」ハン・ヘジン【ランボー】・シン・ヒョンジュン 【チュジフン】沢尻エリカのCMメイキング映像 ...・奄美の画家、?...

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。