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堪えられぬ太陽

前回に引き続き「異邦人」を読んでいます。

さて、アルジェの郊外に着いたムルソーは、悪友のレエモンとその友達のマソンと共に海辺へ散歩に出かけます。風景描写を味わってみてください。

Le soleil tombait presque d'aplomb sur le sable et

太陽の光はほとんど垂直に砂のうえにふりそそぎ、

ここで使われている動詞tomber物を落とす雨が降る恋をする(恋に落ちる)、しまいには女をものにする(女をおとす)のほか、病気になる、などいろいろこの動詞ひとつで言うことができます。ふりそそぐという日本語は美しいですね。原文ではtomberですからね(笑)。

son éclat sur la mer était insoutenable.

海面でのきらめきは堪えられぬほどだった。

このフレーズも前回同様ほどにあたる部分はありません。普通に訳すと、堪えられぬものだった、というところでしょうか。

そんな浜辺でのムルソーはというと・・・

Je ne pensais à rien

私は何一つ考えられなかった。

ここの部分は普通に読むとこうなります。

私は何一つ考えていなかった。

そして、その理由はというと・・・

parce que j'etais à moité endormi par ce soleil sur ma tête nue.

帽子なしの頭に反射する太陽のおかげで、私は半分眠ったような状態だったから。

ここで注意したいのは、tête nue、むき出しの頭、つまり覆いをしていない状態の頭のことであって、これを裸の頭と思ってしまうと意味が違ってきます。動物などの場合はがない、という意味になりますが、人間の場合は・・・間違うとだいぶ意味が違ってくるのでご注意を(笑)、そしてそう言いたいときはtête chauveですね。

帽子なしの頭と訳されていますね。

このフレーズ全体は日本語のほうが説明を必要として、ちょっとくどくなっているような気がするのですが、どうでしょうか?
反射する状態も原文にはありませんね。

でもそのまま訳してしまうと・・・意味不明になってしまうのでわかりやすい日本語を付け足す作業が必要となるわけです。

それにしても、堪えられぬ太陽というのはこの小説の欠くことのできない要素のひとつですね。

2005年06月09日 | 「異邦人」を読む | こめんと 0件 | とらば 0件 | とっぷ

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