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ことが面倒になるので

「異邦人」を読みます!
話を聞いていないムルソーに気づいてか、気づいていないのか、院長はママンの遺体のある場所に案内しようとします。

院長の説明はなおも続きます・・・

Nous l'avons transportée dans notre petite morgue.

死体置場の小部屋へ移して置きました。

morgueは病院でいえば霊安室元不明の死体公示所のこともいいます。ここでは死体置場の小部屋と訳されています。

Pour ne pas impressionner les autres.

他のひとたちに刺激を与えないようにするためです。

ここで刺激を与えると訳されているこの動詞impressionnerは仏和で引くと最初に強い印象を与える、とか感動するといったふうに載っていますが、この場合は動揺するとか驚くという表現のほうが近いと思います。

Chaque fois qu'un pensionnaire meurt,les autres sont nerveux pendant deux ou trois jours.

在院者の誰か一人死ぬたびに、他の連中は、二、三日神経を立てます。

ここで、さっき他のひとたちと訳されていたles autres が突然、他の連中になってます。
形容詞nerveux神経質なイライラしているという意味、例えばmaladieの後にくると神経症rireの後にくるとヒステリックな笑い、という意味になりますが、そればかりではなく、組み合わせる単語によっては活力のある、元気旺盛な、という意味にもなるから不思議です。例えばstyleの後につけば力強い文体という意味になるし、voitureの後につけば加速力の強い車という意味になります。このへんは、ちょっと日本語の感覚でいくと理解しがたいです。

さらに院長は言葉を続けます・・・

Et ça rend le service difficile.

すると、ことが面倒になるので

ここは日本語では受身な表現になっていますが、原文のほうはむしろそれが難しいことにする、といった感じです。

二人は中庭を横切ります。そこにはたくさん年寄りがいておしゃべりをしていました。

On aurait dit un jacassement assourdi de perruches.

ぺちゃくちゃ、鸚鵡のおしゃべりみたいだった。

もちろん、これはムルソーの感想です。
ところでperruche鸚鵡(オウム)と訳されていますが、仏和のLe Dicoのほうを引くとインコです! オウムはこれとは別にperroquetという単語があるんですけど・・・さらにロワイヤル中辞典を引くと、perrucheイン、それからオウムの雌と載ってました。どっちやー!!
わかりやすくいうと、インコ&小型のオウムperruche
大型のオウムperroquetとなるそうです。ハァー、変なの・・・
ちなみにおしゃべりな女性のことを指してperrucheというのだそうです。「このおしゃべりインコ!!」とか言ったりするのかな(笑)。
オウムのperroquetのほうは、訳もわからずしゃべる(繰り返す)人と載ってました(笑)。

こういう動物とか植物とか、なんでも名詞はそうなんですけど、本格的に本を読むとか訳しなくちゃいけない場合、とまどうことが多いです。名だたる翻訳者の方も何気に間違いを犯しているようです。
例えば、「星の王子さま」で内藤濯が主人公の「僕」が乗ってきた飛行機を修理する場面で「モーター」と訳したところ、それは「エンジンだ、飛行機はモーターでは動かないじゃないか」と指摘されたりしたそうな。わたしの相棒(?)くりしぇもmoteurを仏和で引くと「モーター」と「エンジン」の両方載ってて、昔の小型飛行機だし、童話だし♪って思って「モーター」と訳したら、新訳・星の王子さまプロジェクトの総評でこう書いてたっけ。

ここは飛行機ですから,訳語としては「モーター」ではなく「エンジン」でしょうね.

でも、「モーター」のほうがかわいいような気がー!!

あと、王子さまが欲しがる羊の絵についても・・・

王子さまはmouton 「去勢した牡ヒツジ」を欲しがります.しかし,語り手が描いた二枚目の絵は,角のある去勢されていない牡ヒツジの bélier です.王子さまは,「これはmouton じゃない ,bélier だよ.角が生えているだろ」と言うのですが,この bélierどう訳すのか・・・(中略)

難しいー!!! ムツゴロウさんじゃないんだからわかんないよー(笑)

あれ? いつのまにか「星の王子さま」に乗っ取られてるー!!
がんばれ、ムルソー!!!

2005年07月25日 | 「異邦人」を読む | こめんと 4件 | とらば 0件 | とっぷ

コメント

今日は「ナオとリリーの博物誌(NHK)」みたいでしたね。フレンチポップ始めましたので
ご覧ください。

2005年07月25日 / ドラム小僧 #-URL編集

えっ、フレンチポップ?

「ナオとリリーの博物誌(NHK)」って何ですか? 見たことないです(笑)。今度チェック入れます。(なんて、ためになりそうな・・・)
わたしは今度映画のお話しますよー。

2005年07月25日 / しゃるろっと #-URL【編集

しゃるろっと様

ご存知だと思いました。NHKラジオの応用編
で金・土曜日に放送されています。4月~6月が植物を、7月~9月(再放送)が動物をテーマ
に関連した表現や諺を紹介しています。因みに私は今でも入門編を聞いております。

2005年07月25日 / ドラム小僧 #-URL【編集

NHKラジオ

あーラジオだったのですね。毎週聞いている時期もありましたよ。テレビのほうも最近見てません。(勉強してないのがばれましたね・・・)
これを機会に聞きます! 教えてくださってありがとうございました。
入門編もあなどれませんね。耳の訓練になりますもんね。しかしドラム小僧さんは勉強してますねー。仏検対策の勉強法など、具体的に今度ぜひ!!!

2005年07月25日 / しゃるろっと #-URL【編集

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