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マティスとコート・ダジュールを巡って

以前「エズ」「サンポール」とコート・ダジュールの鷲の巣村のお話をしたので、今日はそれに続いて、わたしが行ったなかで残る最後の鷲の巣村「ヴァンス」と、画家のマティスを中心にお話していきます!




ヴァンスはニースから高速バスで行くと、サンポールからさらに十分くらいのところにある小さな村です。バス停のそばの広場には地元の人々がのんびりくつろいでいる姿をみることができましたが、旧市街のなかは写真でもおわかりの通り、とてもかわいい町並みなのに、日がほとんど当たらず、ひっそりとしていました。この日は日曜日でもないのに閑散としていて、ひとっこひとりいませんでした。サンポールも静かだったけど、まだ犬や猫がいました。この村のなかは本当に無人でした。三月の終わりだったのにー!!

ところでそんな静かなヴァンスでいちばん有名なものとは何でしょう? そうです! マティスが手がけた「ロザリオ礼拝堂」です! わたしはさっそくこの村のオフィス・ドゥ・ツーリズムで窓口のお姉さんに地図をもらって礼拝堂の場所を教えてもらいました。そこへたどり着くまでの歩いて15分くらいの道のりの途中にも誰にも出会いませんでした(笑)。本当にのどかな道をてくてく歩いて行って、ふと見上げてみると今まで見ていた田舎のひなびた家々とは明らかに違う山の手風のりっぱな建物が並んでいるのが目に入りました!!




十字架のついた小さな建物がロザリオ礼拝堂です。
この教会を紹介する場合、たいてい正面からのショットが多いので、この後ろから撮った写真はあまりお目にかかれないと思いますよー。貴重なショットです!
この小さな礼拝堂はマテイスが晩年に、なんと無償で4年の歳月をかけて製作したものです。完成したのは1951年、20世紀の巨匠のひとりであるマティスはその4年後に84歳でその生涯を閉じたそうです。

この礼拝堂といえばマテイス自身も「陽気さにあふれ、人々を幸せにする空間」と称しただけあって、内部は青、黄色、緑の三色からなるステンドグラスの明るい光に満ちていました。
いままでだーれもいなかったのに、さすがにこの礼拝堂の中には観光客がたくさんいました。
ステンドグラスの写真ですか? 撮りませんでした。それでいいんです、わたしの記憶のなかに収めてありますので(キザだわー)。
意外と楽しかったのが別の部屋に展示されていた神父さんの衣装。これが紫とか黄緑とか信じられないようなポップな色づかいで、かわいかったんですよー。もちろんマティスがデザインしたものなんだけど、あんなハデハデな衣装な神父さんって他にはいないんだろうな。

ついでに(と、言ってはなんですが)、今日はニースにあるマティス美術館のことも書いてみます。




マティス美術館の外観です。パンフレットをスキャンしてみましたが紙がちょっと痛んでますねー(笑)。
ご覧のように南仏らしい赤い壁のこの建物はシミエ地区というニースの丘の上の高級住宅街にあります。周囲にはオリーブや糸杉の庭園があり、そのなかにはローマ時代の闘技場の遺跡も残っています。そしてこの建物は17世紀のイタリアのスタイルだそうで、壁の窓は部分的にだまし絵になっていて、これがかなりじっと見ないとわからないほど精巧に描かれています。

この美術館に行ってから、わたしは今まで抱いていたマティスのイメージがすっかりと変わってしまいました。

それまでわたしはマティスの絵と言うと、美術館にある絵というよりも雑貨屋さんやインテリアショップなどに置いてあるリトグラフっていう印象のほうが強くて、彼が金魚をモチーフにした作品が特にお気に入りでした。
ちなみにフランス語で金魚のことを「poisson rouge」と言います。「金魚」じゃなくて「赤魚」って言うんですね(笑)。

ところがこの美術館でわたしが見たのは、大成功を収めた画家にふさわしい、すばらしい個人コレクションの数々、それからもちろん彼自身のあらゆる時期の代表作の数々でした。とてもゆったりとした空間で見た彼の作品は、まさに人を喜ばせるために描いたというにふさわしい陽気で奔放なものでした。貼り絵作品のキッチュでかわいいイメージはそのままなのですが、置かれている空間がブルジョワっぽいっていうのかな、なんかお金持ちなのねーって感じ(笑)。でもわたしが心に描いていた彼独特の野蛮さはそのままでしたけど。

では、その美術館でわたしが買ったポストカードなど、ご披露しょうかしら?




これは、いきなりカタカナにやられました! この女性の微笑みにも。こりゃー買わなきゃーってすぐに決まった(笑)。




これはハートの周りにぐるっと「Cœur d'amour épris」と書かれています。「恋に夢中なハート」って感じですか(笑)。
なんと1949年の作品ですよー。ポップだわ。




これは「クリスマス・イブ」という作品だそうです。ステンドグラスなのかな? 原題は「Nuit de Noël」そのまんま訳すると「クリスマスの夜」だわね。1952年の作品です。

得意げに披露してみたけど、意外と日本のそのへんの美術館とか、雑貨屋さんで普通に売ってそうだなー(笑)。

最後にわたしがマティスを好きな理由を書きます。マティスというひとには、いわゆる有名画家にありがちな、すごい不幸とか、スキャンダルとか、大恋愛をしたとか、奇行とか、子供の頃神童だったとか、そういった世間に受けそうなエピソードがないんですよ。画家になる前は法律家を目指していたらしい、いたって普通の人ってところが素敵。

自己の追求や苦悩を表現した画家もいいけど、見る人を幸せにする作品を生みつつ、新しいことにもチャレンジしていったマティスって、とても貴重な存在だとは思いませんか?

2005年08月04日 | コート・ダジュールの思い出 | こめんと 6件 | とらば 0件 | とっぷ

コメント

”マティス”!私も好きです。ヴァンスのロザリオ礼拝堂は、テレビの番組で何度か見て、すっかりその美しさに魅了されました。何度も見ているため、すっかり行った気になってますが、自分の目で見て、しっかりその空気や光を肌で感じないと駄目ですよね!

2005年08月04日 / オルサ #-URL編集

ヴァンス!マティス!
いいですねー。ヴァンスは、私事ですが住んでみたい街ベスト3に常に入っています。
先日、NHKで少女がマティスの軌跡を旅する番組をみてたのですが、ロザリオ礼拝堂での映像は本当に美しくて、うっとりしてしまいました。
南仏に来る前は暗かった色使いもこんなにカラフルになって。。ますます南仏に惹かれてしまいます。

2005年08月04日 / min #qTlQTaRYURL編集

オルサさんへ

おおっ、オルサさんもマティスお好きでしたか! わたしもここは絶対行こうって前から思っていて、実現したときはうれしかったわ。
この礼拝堂のステンドグラス、噂によると冬の午前中が最も美しいらしいんですよ。
コート・ダジュールは名のない小さな礼拝堂などたくさんあって、それぞれがかわいらしくて素敵です。

2005年08月04日 / しゃるろっと #-URL【編集

minさんへ

住んでみたいところのベスト3ですか?
他の2つも気になりますねー。ヴァンスはホントに静かでのどかでしたよ。この礼拝堂、美しいのはもちろん、マティスがお金ももらわずタダで製作したっていうのもすごいですよねー。
南仏は人の気持ちを豊かにする場所ですよね。ここに滞在した画家の作品は色が鮮やかでシンプルな線の作品が多いし。美術館巡りは本当に楽しいです。

2005年08月04日 / しゃるろっと #-URL【編集

いつのまにかねこになったんですね。お姿が。

2005年08月05日 / ドラム小僧 #-URL【編集

美猫でしょ? ぐふふふ。

2005年08月05日 / しゃるろっと #-URL【編集

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